夏の果物の一つである梨ですが、この梨という漢字にはどんな意味が含まれているんでしょう?また意味はなんなのかや梨という字が女の子の名前に多くつけられる理由についてもまとめてみました。
梨の漢字の由来と意味は?
梨という漢字の由来は「鋭い農耕などに役立つ」ということに由来しています。
ではどういうことかを見ていくことにしましょう。
梨という漢字を分解すると「利」と「木」に分かれますね。利という字は便利や利用などの漢字に使われていますがこれをさらに細かく分解すると「禾」(のぎへん)と「刂」(りっとう)になります。
禾(のぎへん)は穀物全般をあらわす漢字で穀物の穂が垂れてる様子を表現していて、刂(りっとう)は刀などの刃物をあらわす漢字になります。穀物を刃物で切りとり、切り取ったものは売ることによって利益に代わります。
このように穀物を刃物で切り取ることから「便利」や「鋭利」という意味を持つことになり、木と組み合わせることによって「木の上によく切れる実がなる樹木」の意味をなし梨という漢字が生まれました。
さらには歯切れよく手軽に食べやすく、お通じがよくなる果物ということで「梨」という漢字ができたとも言われいます。
梨(なし)の語源は?
梨という呼び方の語源は3つの説があります。
- 中白(なかしろ)からなしになった
- 中酢(なかす)からなしになった
- 風無し(かぜなし)からなしになった
中白(なかしろ)から「なし」になった説
文字通り果肉が白い梨のことを最初は中白と表現していたものが、途中が省略されてなかしろから「なし」になったといわれています。
また中が白いということは白=色なしなので色をとって「なし」になったのだという方もいらっしゃいます。
中酢(なかす)から「なし」になった説
とても甘くてみずみずしい梨ですが中心の芯の部分はおよそその外側とは正反対のごとく酸っぱいんです。
このように中の芯の部分が酸っぱいことを中酢と呼びそれが転じて「なし」になったといわれています。
風無し(かぜなし)から「なし」になった説
風があるとせっかく実ったなしも落ちてしまい台無しになってしまいますので、その様子から「なし」になったといわれています。
このように諸説ありますが実際のところははっきりしたことはわかっていません。僕も梨をもじって「なんも無し」とか「いうこと無し」などといったりすることがあります。
まわりの人を笑わせようとしてそういうことを言ったりするのですが、ほとんどの場合無視されてしまいます。
梨という漢字が名前に付けられるのは?
梨という漢字は「愛梨」「絵梨」「梨乃」など特に女の子の名前に付けられることが多いのですが、その理由としては梨の花が持つ花言葉や梨そのものの特徴を願いとして名前に込められているからなんです。
- 可愛らしい子になってほしい
- 芸術面で秀でた子に成長してほしい
- 周りの人にやさしさを分け与えられる子になってほしい
梨は中国や韓国では漢方・薬膳に昔はよく使われていましたし、梨の消費量世界一の韓国では焼肉のたれに使ったりすりおろしてキムチに混ぜ込んだりして使われています。
このように利用できる木(果実)や利益のある木(果実)ということから人の役に立ってほしいという願いを込められることもあるんです。
名前は一生付き合っていくものですので親はそれなりに考えてつけているものです。
僕もかなり考えてつけましたよ。
まとめ
- 梨の漢字は「鋭い農耕に役立つ」ということに由来している
- 梨の漢字の意味は「木の上に良く実がなる樹木」
- 梨(なし)の呼び方には諸説あり「中白(なかしろ)」「風無し(かぜなし)」「中酢(なかす)」などがある
- 梨が名前に付けられることが多いのは梨の花言葉や可愛らしいその姿や特徴にある
梨という漢字にはとてもすてきな意味や由来があったんですね。穀物や刃物などを意味してるなんて思いもしませんでした。あらためて先人の知恵のすごさを痛感しました。今回の記事がなにか参考になればうれしいです。
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