2018年3月7日、森友学園を巡る問題で近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(54才)が文書改ざんに関わった責任をとり、自ら命を絶ちました。
2年後の2020年3月18日、赤木さんの妻昌子さん(仮名)が国と佐川宣寿を相手に1億1000万円の損害賠償を求めて大坂地裁に提訴。
赤木さんの妻昌子さんはどんな人で遺書を公開した理由は何だったのか、なぜこのタイミングだったのかについて迫ってみました。
赤木俊夫さんのプロフィール
赤木俊夫さんのプルフィールは次のとおりです。
名前:赤木俊夫(あかぎ としお)
生年月日:1963年3月28日
年齢:54才(享年)
趣味:書道・音楽鑑賞・落語・読書
出身大学:立命館大学法学部
職業:近畿財務局上席国有財産管理官
出身地:岡山県
岡山県の高校を卒業後、当時の国鉄に就職したが1987年の分割民営化で中国財務局に採用される。
その後立命館大学法学部(当時あった夜間コース)に進学するため、近畿財務局京都財務事務所に移った。
赤木俊夫さんの妻昌子さん(仮名)はどんな人
【森友・自殺】「切り捨てられた」遺族から手記を託された記者が思いを代弁
手記を託されたのは「相澤冬樹大阪日日新聞記者」
相澤記者は「元NHKスクープ記者」
彼は「NHKから記者から配置転換の圧力をかけられた」
故赤木俊夫さんを死に追い込んだ者たちは、そのご栄転。
一人は、現在、在英公使。
5 pic.twitter.com/eVC8u9fKOL— mathe (@pwBZexwiEXlbshF) March 20, 2020
赤木さんの妻昌子さんがどんな人なのかを表す出来事が赤木さんが亡くなって半年ほどした時のエピソードに集約される。
大阪日日新聞記者である相沢冬樹氏と2018年11月27日に大阪梅田の喫茶店で会ったときのこと。
昌子さんはご主人の手記を相沢記者に見せたのだが、本当は「それを渡してそのままご主人の後を追うつもりであった」と後に相沢記者は知ったと語っている。
また、ご主人が改ざんに手を染めて心神喪失状態で自宅で療養中も、職場から何度もメールを送り様子を伺うほど赤木さんを支える献身的な奥さんであった。
そうした昌子さんの優しい気遣いは、夫である赤木俊夫さんの人柄がそうさせていたに違いない。
それほど赤木俊夫さんは心の温かい人だったと思える。
森友問題と文書改ざんについてわかりやすく!関与した人物についても!
財務省文書改ざん事件の経緯
安倍総理を守るために財務省が近畿財務局を指示して改ざんさせたことは明らかだ。
そして、その結果、職員が自死に追い込まれた。
それを他人ごとのように言える安倍総理は、総理以前に人間として失格だ。https://t.co/AOQzYzqsd4
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) March 19, 2020
森友問題での文書改ざんにいたる経緯を時系列でみると次のようになります。
- 2017年2月8日 朝日新聞報道により森友問題発覚
- 2017年2月17日 国会で安倍総理が「私や妻がかかわっていたなら議員を辞める」と発言
- 2017年2月24日 佐川元国税庁長官が「交渉記録ない」「廃棄した」と発言
- 2017年2月26日 1回目の改ざんが始まる
- 2017年3月7日 文書修正作業が複数回あり赤木さんは抵抗するものの手を貸してしまう
文書改ざんをすることになった一番の理由は安倍総理の国会での発言。
「もし私や妻がかかわっているとしたら、総理大臣はおろか国会議員もやめる」
ここから歯車が狂ったといわれています。
さらには佐川元国税庁長官の「廃棄した」発言。
そこから佐川元国税庁長官の発言にあわせるべく、資料の作成が始められたのです。
赤木俊夫さんの妻昌子さんが遺書を公開し訴訟に踏み切った理由は?
関口宏、「森友問題」で自殺した職員の手記公表に「あの当時にこの存在が分かれば、展開は変わっていたのかなという気がする」
https://t.co/rUhHaLZ0wc— 昭和おやじ (@syouwaoyaji) March 22, 2020
#サンモニ
“赤木俊夫さんの遺書”
谷口真由美氏
「何の後ろ盾もない一般人が権力と戦うのって、ものすごく怖いと思う。そこを考えると、今出さなきゃいけないというご遺族の気持ち、『契約相手は国民』と言った赤木さんの気持ちを重く受け止めないと。国民側が赤木さんの遺族にきちんと寄り添うこと」 pic.twitter.com/M23MaDen3y— 但馬問屋 (@wanpakuten) March 22, 2020
赤木さんの妻昌子さんが提訴に踏み切った理由はなんだったのか?疑問に思うところです。
まず提訴に踏み切った理由からみてみましょう。
- 近畿財務局の対応への不信感
- 真実を知りたい
近畿財務局の対応については、直属の上司だった池田靖統括官が急にもう会えなくなったと昌子さんと距離を置くようになったり、弔問に訪れる財務局の職員の横柄な赤木さんの死をなんとも思わないような態度にあった。
楠管理部長が自宅にきて「遺書があるならみせてほしい」といってきたり、財務省職員が「麻生大臣が墓参りに来たい」といっている。
と電話があり、昌子さんは「ぜひ来て欲しい」と答えていた。
そう問い合わせてきたにもかかわらず、なぜか昌子さんの兄に「マスコミの対応が大変なので」と一方的に電話で断りを入れていたのである。
✳️再調査せず、に自殺職員の妻抗議 メモ公表、森友学園問題
2020.3.23
赤木さんの直筆メモ
簡潔だが、
安倍首相が原因を作り
事実をねじ曲げる安倍政権の体質
追及されるべき対象者が一目瞭然
明確です。
国民は、切り取られたメモの一部ではなく赤木さんのメモ全文を見るべきhttps://t.co/Dq8pfs4UOs pic.twitter.com/vaHemnQG5N— 坂本享春 (@kiharu_149168) March 23, 2020
そうした事情も知らずに麻生大臣が国会で「遺族が来て欲しくないといってるので伺ってない」と答弁していたことにも相当な不信感を抱かざるを得なかったのだと思われます。
さらに追い討ちをかけるように、赤木さんが信頼していた池田靖統括官が距離を置くようになったのも、財務省からの指示によるものであると思われる。
森友学園への土地売却事案は池田靖統括官の担当だった。
その改ざん仕事を赤木さんが手伝ったことが、発端であったわけで、赤木さんにとって本来かかわることのなかった事案なのである。
こうした赤木さんの死によって守られた近畿財務局の人と思えない、不誠実な振る舞いに耐えかねた昌子さんが提訴に踏み切ったと考えられます。
森友問題と文書改ざんについてわかりやすく!関与した人物についても!
赤木俊夫さんの妻昌子さんが提訴したのはなぜこのタイミングだったのか?
「文春」を買って、赤木俊夫さんの遺書と手記に関する記事を読んだ。それは、国家の意思で森友関係の公文書の改ざんを押し進め、隠ぺいし、一人の職員に罪を被せようとした顛末が、関係した職員の実名とともに描かれた衝撃的な内容であった。遺書と手記は、国家ぐるみの犯罪に対する告発文書である。 pic.twitter.com/JR9qevUiez
— m TAKANO (@mt3678mt) March 18, 2020
相沢記者と初めて会った時に、赤木さんの手記を渡して自ら命を絶とうとしていた昌子さん。
しかしそれを思いとどまり、今日にいたったのは赤木俊夫さんと仲が良かった池田靖統括官や近畿財務局の同僚から、真相を聞けると思っていたからだと思います。
しかしその思いがかなわず、あまりにもひどい仕打ちの数々に嫌気が差したのでしょう。
「もうこれ以上うやむやにしたくない」
「トシ君が報われない」
その決意がご主人が亡くなって2年後である今年、強くなったからではないでしょうか。
赤木俊夫さんを突き離した人事異動
2017年6月23日内示の日
上司の池田靖統括官から「動かしてもらえるよ」と事前に伝えられていた赤木さんはこの日を心待ちにしていたはずである。
ところが、池田氏とその他の職員はすべて異動してしまい、赤木さんだけが取り残されてしまったのです。
そしてまったく交渉に関わってなかった森友学園との土地売却事案を引き継がなければならなくなったである。
さらにそれまでの交渉資料はすべて廃棄されていて残っていませんでした。
そうして特捜部の捜査を受けることになり、その結果精神状態が不安定になり7月中旬から休職を余儀なくされたのです。
赤木俊夫さんの口癖は「僕の契約相手は国民です」
サンモニ。赤木俊夫氏の遺書の件。谷口真由美氏の発言「権力は怖い。何の後ろ盾もない一般人が戦うのは物凄く怖い。それでもなお(赤木氏の手記を)出さねばと思ったご遺族の気持ちを、『僕の契約相手は国民』と言った赤木氏の言葉を重く受け止めると、私達国民が赤木氏のご遺族にきちんと寄り添うこと」 pic.twitter.com/7Cy3dQ1SZl
— YAF (@yagainstfascism) March 22, 2020
「僕の契約相手は国民」
これは常々赤木さんが口にしていた言葉です。
公務員は公僕であり、国民のために働くのが仕事のはずです。官僚も国会議員もそうではないでしょうか?
改ざんという犯罪の原因発言をした安倍総理、真摯な対応を怠った麻生大臣、改ざんを指示した佐川宣寿元国税庁長官。
そして時は公人、またある時は私人である安倍明恵夫人。
安倍総理は森友問題に関して「丁寧に説明していく」と語っていましたが、何一つ具体的な事実を述べることはありませんでした。
森友問題と文書改ざんについてわかりやすく!関与した人物についても!
権力によって正義が歪められる世の中でいいのだろうか?
森友文書の改ざんを強要され、自殺した赤木俊夫さんが遺した遺書と手記問題
「胸が痛む」でも「再調査はしない」と居直ったアベ首相。
今度は担当部署のトップである麻生財務相に至っては「読んでいない」ときたもんだ。
あいかわらず、常識も人の情もない、腹の立つ「ツートップ」ではないか。 pic.twitter.com/WnlLKaTpzm
— 三田のぼる (@noboru_mita) March 21, 2020
子供には多くの親が悪いことをしたらちゃんと謝りなさい。
そう教えていると思います。
ですが、大人の世界ではなぜかどうすれば隠しとおせるか?と不正を認めず、真っ先に隠すことばかり考えるようになるのは何故なのでしょう。
そして、国会議員は国民の代表であるはず。
その国民が望んでいることをわかっていながら、あからさまに無視し続ける呆れた対応。
日本は民主主義国家であるはずなのに、いつしか権力によって正義が歪められてしまう独裁国家に変わってしまったのだろうか。
どんなに社会的地位が高くなったとしても、目を向けるべきは国民であると思う。
そう望みたい!